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循環器内科

はじめに

当科では、虚血性心疾患、高血圧症、心臓弁膜症、不整脈、心不全などの診療に携わっています。
また、患者さんに安心して手術を受けて頂く為に、術前検査・術中術後管理のサポートもおこなっております。
検査部門では心電図、長時間心電図、心エコー、経食道心エコー、運動負荷検査などをおこなっています。

高血圧症、脂質異常症

高血圧症や脂質異常症(高コレステロール血症)は糖尿病と併せて「生活習慣病」と言われています。
適切な食生活、適度な運動がその予防の基本となります。日本では塩辛い食生活を好む場合が多く、塩分の過剰摂取が問題となっています。また、食生活の欧米化に伴って、特に若年者の脂質異常症が大きな問題となっています。

これらの疾患は、「どこが痛い」とか「苦しい」という自覚症状はありません。しかし、じわりじわりと動脈硬化を悪化させていきます。そして「脳梗塞」や「心筋梗塞」といった重篤な後遺症を引き起こす疾患の原因となります。

「一度くすりを始めるとやめられないのでは?」と言われる患者さんが多くおられます。
それはある意味正しいのですが、大きな誤解を含んでいます。
おくすりの内服を開始して生活習慣を改善しても、人間として避けられないのは「老化」です。
動脈硬化が加齢とともに悪化していくのは、現代の医療では治療できないところです。

動脈硬化をできるだけ遅らせることで、脳梗塞や心筋梗塞にならないようにしてくこと。天寿をまっとうするまでできるだけ元気で生活していただくお手伝いをしていくのが私たちにできることだと考えています。

虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)

どれほど予防をしていてもやはり心筋梗塞をおこしてしまう患者さんはおられます。
心筋梗塞や狭心症を併せて虚血性心疾患と呼びます。心臓を養っている栄養血管(冠動脈)が動脈硬化によって細くなったり、詰まってしまったりして起こります。
特に急性心筋梗塞は、病院にたどり着くことができずに亡くなる方が半数近くおられると言われています。

今日では治療の技術が進歩し、以前では開胸手術となるような重症の虚血性心疾患でもカテーテルインターベンション(血管内手術)によってメスを使うことなく治療することが可能となりました。当院には心臓カテーテル検査の設備がないため、緊急の場合には速やかに関連病院にご紹介できる体制を整えています。

心不全

心筋梗塞など様々な原因で心臓のポンプ機能が低下すると心不全という状態になります。
自覚症状としては、手足や顔の腫れ、息切れ、呼吸困難(横になると呼吸が苦しくなる)胸部不快感などがありますが、自覚症状が出現するときにはすでにかなり悪くなった状態です。
高齢者では心臓の予備能力が低下しており、風邪をきっかけに悪化することも多く見られます。
「どうも息切れするようだ」と感じたときには早めに受診しましょう。

不整脈

心不全の原因のひとつとして不整脈があります。
脈拍が速くなる「頻脈性不整脈」と脈拍が遅くなる「除脈性不整脈」に分類します。
頻脈性不整脈に対しては抗不整脈薬を使用したり、場合によっては関連病院に紹介しカテーテルアブレーション(血管内手術・心筋焼灼術)を施行します。
除脈性不整脈でペースメーカー植え込みが必要な場合には当院で植え込み術を施行します。

ペースメーカーについて

最新のペースメーカーは様々な機能が付く一方で、一世代前のものに比べて飛躍的に小さくなり、電池寿命も長くなっています。2012年末からはMRI対応のペースメーカーが発売され、大きなデメリットがひとつ解消されつつある状況です。当院では手術室の清潔な環境の中で植え込みを施行し、感染の対策をしています。
患者さんひとりひとりにあわせたきめ細かい設定を行い、より生理的なペーシングができるようにしています。
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